洗浄剤の種類と選び方とは?

洗浄剤は、機械の汚れを取り除くための製品で、金属生産や加工などの分野では欠かすことのできないものです。

機械以外にも、清掃、塗装、調理など、幅広い分野で使用されています。

そんな洗浄剤の種類と選び方をご存知でしょうか?

実は洗浄剤には様々な種類があり、その種類ごとに使用用途も異なるため、目的に応じた適切な洗浄剤選びを行わなければなりません。

ということで、今回は洗浄剤の種類と選び方を詳しく解説していきます。

洗浄剤の種類

機械洗浄に用いられる洗浄剤には、たくさんの種類があります。ここでは、それぞれの洗浄剤のメリット・デメリットをまとめていきます。

・水系洗浄剤

メリット:引火性がない、低コスト、多くの樹脂へ使用可

デメリット:排水処理が必要、乾燥に時間がかかる

 

・準水系洗浄剤

メリット:引火性がない、油分溶解力が水系よりも高い

デメリット:再生利用ができない、排水処理と防腐対策が必要

 

・炭化水素系洗浄剤

メリット:脱脂力・油分溶解力が高い、比較的安価で蒸留再生が可能

デメリット:引火性があり防爆対策が必要、イオン性汚れの除去には向かない

 

・アルコール系洗浄剤

メリット:浸透性・乾燥性が高い、細かい部品や精密機器の洗浄に最適

デメリット:引火性がある、油分の溶解力は高くない

 

・フッ素系洗浄剤

メリット:引火性がない、乾燥性・浸透性が高い、蒸留洗浄が可能、金属へのサビのリスクが低くプラスチックの洗浄にも向いている

デメリット:コストが高い

 

・塩素系洗浄剤

メリット:引火性がない、油分溶解力が非常に高い、

デメリット:人体への影響がある

 

・臭素系洗浄剤

メリット:引火性がない、油分溶解力と浸透性が高く細い油汚れも落とせる

デメリット:コストが高い

 

洗浄剤の選び方

では、洗浄剤の選び方はどう行えばいいのでしょうか?

洗浄剤を選ぶ前にまず行うべきことは、洗浄対象の機器設備の環境や生産工程の確認です。

これらを確認し、どのような汚れが洗浄対象に付着しているのか判断しましょう。

そして、主に以下の基準で洗浄剤を選択します。

・汚れが鉱物油系の場合

準水系洗浄剤、特に石油溶剤が配合されているタイプが適している。ただし、鉱物油には酸化防止剤などの添加物が含まれていることが多く、これらの添加物が残る場合もある。

 

・汚れが動植物油系の場合

準水系洗浄剤、アルカリ性の水系洗浄剤が適していて、油分の融点以上の温度で高温洗浄を行う。

 

・汚れがフラックスの場合

準水系洗浄剤が適して、中でもグリコールエーテル系洗浄剤は、フラックスに対する溶解性が抜群。

 

・汚れが粒子状・固形状物質の場合

水系か準水系洗浄剤が望ましい。ジェット噴射による高圧洗浄または洗浄槽に入れて超音波洗浄を行うのが一般的。

 

・印刷インクの場合

準水系洗浄剤が効果的。粒子状の汚れが強い場合は、超音波洗浄を併用するとさらに効果抜群。

 

簡単にまとめると上記のようになりますが、洗浄剤選びの際は対象物の大きさも考慮する必要があります。

特に精密機器など小さな部品を洗浄したい場合は、アルコール系を使用するのもおすすめです。

引火性や毒性は特に注意し、適切な洗浄剤選びを行うようにしてください。

 

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