機械オイルは、機械のモーターや歯車などに用い、効率良く動かすために使われる潤滑油です。
機械オイルという呼び名以外にも、「機械油」や「マシンオイル」と呼ばれることもあります。
機械オイルには様々な種類があり、用途ごとにその特徴が異なります。
そして、特に機械オイルを特徴づけるものが「粘度(ねんど)」であり、機械オイルと粘度の関係性を理解しておくことはとても重要です。
今回は、種類ごとの機械オイル粘度と、その特徴を詳しく見ていきましょう。
そもそも粘度って何?
そもそも粘度とは何なのでしょうか?
粘度とは、「物質の粘り」のことを言います。
別の言葉を用いると、粘度とは「流れやすさを表わす値」に言い換えることができます。
そして、その粘度の値を数字で表したものが「粘度指数」です。
この粘度指数が低いとサラサラして流れやすく、逆に高いとドロドロとしていて流れにくい油であることを表します。
粘度ISO VGについて
粘度ISO VGとは、国際規格で定められた粘度グレードのことです。
VGの後には基本的に数字が続き、これが粘度指数になります。
機械オイルの粘度を調べる際には、この粘度ISO VGを意識するようにしましょう。
種類ごとの機械オイル粘度とその特徴
ここからは、機械オイルの代表的な種類を、それぞれ粘度の違いと特徴とともに解説していきます。
1)チェーンソー用機械オイル
粘度ISO VG100周辺で、粘度はかなり高めです。熱を持ったチェーンソーのバーやチェーンにしっかりと付着します。
2)コンプレッサー用機械オイル
粘度ISO VG68周辺で、機械オイルの粘度としては比較的高めです。一般的な油圧作動油の1つであり、コンプレッサーのレシプロタイプ(0.5HP~15HP)に使用します。
3)2サイクルエンジン用機械オイル
粘度ISO VG68周辺で、コンプレッサー用機械オイルと同じです。刈払機、芝刈機、チェーンソーの2サイクルエンジンに用いる専用のオイルで、混合ガソリンを作るためのオイルになります。
4)マシン用機械オイル
粘度ISO VG46周辺で、粘度は中くらいのレベルです。機械の摺動面に使用され、軸受・歯車の磨耗や油圧系統の作動不良、潤滑系統の潤滑不良などを防止します。
5)タービン用機械オイル
粘度ISO VG32周辺で、粘度は低いほうです。油圧作動油・高速回転部の潤滑油として幅広く使用される機械オイルです。
6)スピンドル用マシンオイル
粘度ISO VG10〜20周辺で、粘度はかなり低くサラサラしています。スピンドル(主軸)の軽荷荷重の高速回転の軸受けに使用します。
機械オイル粘度の選び方と利用方法
機械オイルの粘度の選び方ですが、対象とする機械が指定する粘度に合わせて、機械オイルの粘度(ISO VG)を選ぶのが基本です。
必ず機械の状況や使用温度を確認し、それに合わせた選定を心がけましょう。
また、異なる機械オイル同士を混ぜ合わせることは基本的に行ってはいけません。
粘度を間違えてしまうと適切な潤滑が行われないので、機械オイルの種類と粘度の関係性をよく理解しておくことが重要です。
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